休眠会社・放置
休眠会社を放置するとどうなる?みなし解散・登記・税務の確認点
事業を止めていても、会社が自動的になくなるわけではありません。最初に登記・申告・債務などの現状を確認し、継続、休眠、解散・清算、会社売却のどれを検討するか整理します。
公開日:2026年9月12日 最終更新日:2026年9月12日
この記事の要点
- 事業をしていないことと、会社法上の「休眠会社」は同じ意味ではありません
- 株式会社は最後の登記から12年を経過すると、所定の整理作業の対象になり得ます
- 売上がなくても、申告・登記・契約等の確認が不要になるとは限りません
「休眠中」と「会社がなくなった」は別です
一般に休眠会社という言葉は、事業活動を止めている会社を指して使われます。しかし、事業を止めただけでは法人格は残り、登記、税務、地方税、社会保険、契約、債務などについて確認すべき事項も残ります。税務署等へ休業の届出を出していても、それだけで会社が消滅するわけではありません。
会社法第472条の「休眠会社」は、株式会社で最後の登記から12年を経過したものを指します。日常的な意味の休眠とは区別して考える必要があります。
最後の登記から12年経過した株式会社と、みなし解散
株式会社について最後の登記から12年を経過している場合、法務大臣による官報公告と登記所からの通知が行われ、公告から2か月以内に必要な登記または「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしなければ、解散したものとみなされることがあります。12年経過した瞬間に自動的に会社が消滅する、という仕組みではありません。
みなし解散後も、一定の場合には3年以内に株主総会の決議を経て会社を継続できる制度があります。ただし、必要な登記や個別の状況確認が伴うため、通知を受けた場合は早めに法務局や専門家へ確認することが重要です。
登記すべき事項の登記を怠った場合、会社法第976条により100万円以下の過料の対象となる可能性があります。個別の適用や金額を断定するものではありません。
放置する前に確認したい7項目
全部を把握してからでなければ相談できないわけではありません。まず分かっている事実と、追加確認が必要な事項を分けると、その後の手続きが進めやすくなります。
- 登記事項証明書を取得し、最後に登記した時期と現在の役員・本店を確認する
- 最後に法人税・地方税等を申告した事業年度を確認する
- 税金や社会保険料の未納、借入金、買掛金などの債務を確認する
- 取引先、賃貸借、リース、通信、各種サブスクリプション等の契約を確認する
- 許認可の有効期限、変更届、会社売却時の取扱いを確認する
- 預金、売掛金、設備、知的財産等の資産と、保管中の帳簿・資料を確認する
- 代表者個人の保証や連帯債務がないか確認する
継続・休眠・清算・会社売却を比較する
会社売却が常に清算より有利とは限らず、会社の状態によっては売却を進められない場合もあります。売却だけを前提にせず、複数の選択肢を比較してください。
| 選択肢 | 向いている可能性がある状況 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 事業を継続・再開 | 再開予定や事業計画がある | 必要な申告、登記、許認可、資金計画 |
| 休眠状態で維持 | 一定期間は再開の可能性がある | 維持費、申告・届出、登記、契約管理 |
| 解散・清算 | 会社を閉じ、資産・債務を整理したい | 株主決議、登記、公告、債権者対応、税務 |
| 会社売却を検討 | 事業、資産、契約、許認可等を引き継げる可能性がある | 買い手確認、詳細調査、個人保証、契約・登記 |
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